AKB48 Team TPキャプテンの陳詩雅（チェン・シーヤー＝27）が７月24日、台湾・台北市のZepp New Taipeiで、「陳詩雅卒業コンサート」を行った。
今年１月のチーム結成３周年公演で卒業を発表していた雅が、ついにアイドルのマイクを置いた。すでに６月30日で、チーム「Unit Daisy」のキャプテンを降板。８月にリリース予定の６枚目シングル『無根無據Rumor(根も葉もRumor)』のカップリング曲で、最後のソロセンター曲『因為喜歡你(君のことが好きだから)』のミュージックビデオも完成。残すは、このステージ。当初は５月に開催予定だったが、コロナ禍で延期されていたが、ようやく叶った晴れ舞台だった。
開演すると、ステージ中央で、１人で高くジャンプした。デビュー時に歌い踊った『会いたかった』でスタート。そこから過去のシングル曲やお気に入りの曲を、どんどん披露した。
“AKB48アイドル”としては、ほかの１期生たち以上の最古参だったこともあり、TeamTP結成当初からリーダー役に指名されて、シングルセンターとは縁のない道を歩んできた。
しかし、この夜だけは、雅が主役。ずっとセンターで歌い続けた。ユニット曲は、王道アイドルソング『ハート型ウイルス』、ロック曲『Blue rose』、１期生の４人ではバラード『So long』、赤チェックのミニスカート制服姿では『すべては途中経過』と、バラエティーに富んだ歌をつないでいった。
さらにサプライズゲストも、観客を驚かせた。雅が『ヘビーローテーション』の掛け声を上げてイントロが流れると、ステージ脇から猛ダッシュで色の違う制服姿の女性が、飛び出てきた。双子の妹の陳詩媛だった。
２人は、日本でも「AKB48に初の双子メンバー誕生！」と大きく報道された、７年前の2015年８月の「AKB48メンバー台湾オーディション」（合格者・馬嘉伶）から、AKB48台湾研究生、そして、TeamTPの前身・TPE48の１期生オーディションと、途中まで活動を共にしていた。２人でスタンドマイクを挟んで歌うパフォーマンスまで実現。姉妹ならではのフランクなMCも含めて、懐かしい光景に、会場内は温かい空気に包まれた。
その後も、後輩たちとは研究生曲『檸檬の年頃』や『LOVE修行』、キャプテンとして教えを受けていた元AKB48高橋みなみの卒業曲『唇にBe My Baby』などにも挑戦。また、BNK48、MNL48、AKB48TeamSH、CGM48伊豆田莉奈ら、海外の姉妹グループメンバーたち、さらには卒業生の阿部マリアからもビデオメッセージが届けられた。
卒業ソロ曲は、６枚目シングルの２つ目のカップリング曲としても収録される『夢の河』。かの、AKB48前田敦子の卒業ソングのTPバージョン。まさに、感無量だった。
ライトグリーンと白のレース生地のロングの卒業ドレスにティアラをつけた姿で、思いを語ると歌を歌うと、ぽろぽろと涙もこぼれた。
「卒業コンサートの一曲一曲を練習していく中で、本当に卒業するんだという意識がどんどん強くなってきて、同時に、一人ひとり個性的で素敵なメンバーのみんなのことが大好きだという思いも強くなりました」
48グループの卒業曲『桜の花びらたち』、そしてアンコール最後の歌は、１月の卒業発表時にも歌っていた大好きな『草原の奇跡』。退場時だけは、流れるインストに合わせて、ちょっぴり名残惜しそうに『夢の河』を口ずさんだが、思い残すことなくアイドルを完全燃焼して卒業した。今後は、台湾国内での司会業や女優業に挑戦していく。
＜セットリスト＞
M1. 好想見到你 (会いたかった)
M2. 黑暗 (暗闇)
M3. 沖吧 少女們 (少女たちよ)
M4. 勇往直前 (前しか向かねえ)
M5. 因為喜歡你(君のことが好きだから)
M6. 初日
M7. 心型病毒(ハート型ウイルス)
M8. 未來的果實(未来の果実)
M9. 奔跑吧 企鵝 (走れ!ペンギン)
M10. Blue Rose
M11. So long
M12. 沿途風景皆為經過 (すべては途中経過)
M13. 閃亮的幸運 (ヘビーローテーション)
M14. 檸檬的年紀 (檸檬の年頃)
M15. Love 修行
M16. 一秒一秒約好 (一秒一秒約束してね)
M17. 你是旋律 (君はメロディー)
M18. Only today
M19. 唇上Be My Baby (唇にBe My Baby)
M20. 藉口而已Maybe (言い訳Maybe)
M21. TTP Festival
M22. 夢之路 (夢へのルート)
M23. 看見夕陽了嗎 (夕陽を見ているか？)
M24. 夢之河(夢の河)
M25. 櫻花瓣(桜の花びらたち)
M26. 11月的腳鏈 (11月のアンクレット)
M27. 綠草地上的奇蹟 (草原の奇跡)
